2016年12月29日木曜日

平凡なサラリーマンの僕が2016年買ってよかったモノと・・・

最近、仕事に心身ともに疲れ果ててしまい、全くブログを書いていなかったが、多分今年最後になると思うので、よくある「今年かって良かったもの」シリーズを自分を書いてみたい(買って良くなかったモノも紹介しています)。僕は基本的にアマゾンで購入する人なので、アマゾンの注文履歴から振り返ってみたい。

ちなみに2015年版はこれ → 2015年 買ってよかったモノとそうでなかったモノ


買ってよかったモノ


お布団ズレ落ちクリップ 

お布団ズレ落ちクリップ
  • 出版社/メーカー: 富士パックス販売
  • メディア: ホーム&キッチン

これ、冬に大活躍した。僕はベッドで寝ているのだけれど、このクリップのおかげで毛布と上布団が落ちることがピタリとなくなったのだ。難点を一つだけ挙げるとすれば、このクリップの開け方がちょっとだけ難しいことだろう。最初、どう開けるのか分からず、力づくやって壊しかけたが、アマゾンのレビューを読んでこねこねやっているうちに解決した。一人暮らしでベッド生活の人には是非試してもらいたい便利グッズ。


DHCforMEN 薬用シェービング ジェル

DHCforMEN 薬用シェービング ジェル 140ml
  • 出版社/メーカー: DHC
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品

電気シェーバー専門のシェービングジェルは色々と試してみたが、これが一番良かった。何がいいのかというと、こういったジェル独特の「おっさんの匂い」が全くしないことと、付けても垂れてこないことだ。毎朝の電気カミソリで良いシェービングフォームを探しているメンズ諸君には、ちょっと高いけれど試してもらいたい逸品。なお、ドラッグストアでは売っているのを見たことがないけれど、東急ハンズでは見たことがある。


GOSSO ゴッソ

GOSSO ゴッソ (ブラジリアンワックス鼻毛脱毛セット)
  • 出版社/メーカー: GOSSO(ゴッソ)
  • 発売日: 2015/09/01

これに関しては以前ブログで書いたので、オシャレに興味がある人は読んでみて下さい。




ポケモンセンターオリジナル ポケモン モバイルバッテリー  

ポケモンセンターオリジナル ポケモン モバイルバッテリー RAVPower 10050mAh モンスターボール
  • 出版社/メーカー: ポケモン
  • 発売日: 2016/09/24
  • メディア: おもちゃ&ホビー

今年はポケモンGoが流行ったけれど、年末に発売されたこのポケモン公式のモバイルバッテリーも良い感じなだったので購入した。サイズが思っていたよりひと回り大きかったけれど、このゴムのような質感、充電時に光る仕様など、大満足である。ポケモンGoは辞めてしまったけれど、このモバイルバッテリーを片手に、また始めてみようかな。ちなみに、本品は買おうと思った時点で既にプレミアムが付いて5000円以上していたので(定価は2800円くらい)、Keepaで辛抱強く待ったら定価まで落ちたため、その日に購入した(その後また跳ね上がった)。こういう時には、keepaを活用すべし。

<追記>
非常残念なことに、このモバイルバッテリーは異常が発見されたため、自主回収が決定したようだ。かなり気に入って商品だった上に手に入れるのも苦労したので残念だが仕方がない。以下、アマゾンから届いたメールを転載しておくので、もし持っている人がいれば、回収手続きを行って下さい。

Amazon.co.jpをご利用いただき、ありがとうございます。
このたび、以下のご注文商品についてメーカーより自主回収の連絡をうけました。
ポケモンセンターオリジナル ポケモン モバイルバッテリー RAVPower 10050mAh ピカチュウ
ポケモンセンターオリジナル ポケモン モバイルバッテリー RAVPower 10050mAh モンスターボール(ASIN: B01M0EKD06
B01LXH7MBO)
回収理由:製造工程の不備により異常発熱・発煙が生じるものが発見されたため。
つきましては、以下の回収案内専用ページから回収・返金を直接お申し込みいただくか、下記メーカーお問い合わせ先までご連絡をお願いいたします。なお、ギフト用のご注文の場合は、お受取主のお客様にこの情報をお伝えください。
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【告知サイト】
http://www.pokemon.co.jp/info/2017/03/170309_at01.html
【商品回収専用窓口】
インターネットによるお申し込み: https://www.pokemon.jp/form_app/refund_request/pokemon/portable_battery/
電話番号: 0120-768-712(フリーダイヤル)
受付時間: 11:00-18:00
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買ってよくなかったもの


JOYACCESS ワイヤレス音無しマウス 

JOYACCESS ワイヤレス音無しマウス‐白+シルバー
  • 出版社/メーカー: JOYACCESS
  • メディア: エレクトロニクス

PCの画面を通して見た感じでは、まるでアップル社の洗練されたマウスのように見えたので、1000円程度と安いこともあり、購入したのだが、次の2点でガッカリした。まず、実物はプラスチック感満載で、ちょっと安っぽかった。そしてもう一つは、ワイヤレスマウスであるにも関わらず、本体の電源スイッチを切るためには、底蓋をいちいち開ける必要があるのだ。電池の消費を考えないような人であれば良いだろうが、僕のようなケチ人間には放置に抵抗があり、いちいち蓋を外すのも面倒なので、使わなくなったしまった。

着る毛布 グルーニー Groony 2016ver 3サイズ 


着る毛布はこれで3度目の正直。最初に購入したのは静電気がきつ過ぎて挫折(2014年)、次に購入したのは静電気対策ばっちりだったものの、ロング過ぎて着たまま歩けないため挫折(2015年)、今年は静電気対策有りかつ長さが足下までないタイプのものにしたのだが・・・挫折。。その理由は、重さ。そう重たいのである。暖かさは最高なのだが、着ているとその重量がずっしりきて、肩が凝って仕方がなかった。こればかりは個人の感覚によるのだろうが、僕は部屋でスポーツで使うウインドブレーカーを着て過ごしている。やはり、スポーツメーカーのウインドブレーカーは運動することを想定して作られているだけあって、軽くて暖かい。1万円近くするけどね…。


・・・というわけで、アマゾンのアカウントサービスの2016年の購入履歴を見ながら、書いてみた。今年は例年以上に洗剤とかシャンプーとか入浴剤とか、消耗品をたくさん購入していたのが印象的だった。ただ、最近では人気の消耗品ほど、プレミアム会員限定になっていて囲い込みする気満々なアマゾンの姿勢がちょっと嫌だ。

とか言いながら、来年にはアマゾンのプレミアム会員に入会してそう・・・。

2016年12月14日水曜日

バドミントンS/Jリーグ 2016(日本リーグ)の注目選手

今年もバドミントン実業団による日本リーグが始まった。今年から1部はS/Jリーグと名称が新たになったが、出場する主な顔ぶれは変わらない。今日は、このS/Jリーグで注目して欲しい点について書いてみたので、バドミントンが好きな人は読んでみて下さい。


例年、男子の実業団リーグはNTT東日本、トナミ運輸、日本ユニシスの3強で優勝を争う形だったが、NTT東日本は田児賢一が例の賭博問題でバドミントンの世界から消え、金メダルのホープであった桃田賢斗も出場停止、同じくホープ(2015年の全日本総合でシングルベスト4)の古賀輝も出場停止で、総合力がガタ落ち。トナミ運輸と日本ユニシスの戦いとなった。

注目選手1:渡辺勇大

注目選手はやはり、日本ユニシスの渡辺勇大だろう。桃田賢斗の出身校である富岡高校で頭角を表し、高校のタイトルは総嘗め。シングルスでも圧倒的な強さを見せ、昨年の全日本総合では高校生ながらトナミ運輸の山口容正(結構強い)に勝って堂々のベスト16。今後は単複で活躍するのかと思っていたら、ダブルスに専念することに。そして、今年の社会人選手権ではリオ五輪男子ダブルス出場の遠藤大由と組んで優勝。遠藤とダブルスを組んで日本のダブルスを牽引してきた早川賢一が引退してコーチになったこともあり、今一番注目されているダブルス選手となった。

12月初旬に行われた全日本総合では決勝で園田・嘉村ペアには敗れたものの、19歳で全日本総合準優勝という偉業を成し遂げており、これからの日本のバドミントンのダブルスを牽引していく逸材であることは間違いない。このS/Jリーグでは、出場する試合は全て勝てるか、特にトナミ運輸戦で園田・嘉村ペアにあたった際、全日本総合の雪辱を果たせるかどうかが、注目のポイントだろう。

渡辺勇大

注目選手2:佐藤翔治

そして、今回もっと注目しているというか、注目させられたのが、あのベテラン選手の復帰だ。前述の通り、男子バドミントンの名門NTT東日本は主力選手が出場停止で戦力がガタ落ちしただけではなく、登録人数そのものがギリギリとなったため、まさかの、あの佐藤翔治が復帰することとなった。

佐藤翔治

佐藤翔治については既にこのブログでいかにレジェンド的な存在だったのかは紹介させてもらったが、未だに根強いファンは多いと聞く。それだけ彼を見て育ったバドミントンプレイヤーが多いということだろう。

あくまで登録上の仮選手ということだが、NTT東日本は現役選手が5人しかいないため、リーグ戦中に誰かが負傷すれば選手として出て来る可能性があり、もう二度と見れないと思っていた佐藤翔治のプレーを見ることができるかもしれない…と、書こうかと思っていたところ、何と、先日開催されたラケットメーカーウィルソン主催の「佐々木翔引退セレモニー」で、JR北海道の竹村純とともに佐々木翔とシングルスを行ったというではないか。

試合の様子は、ユーチューブにもアップロードされているので、もし興味のある方はチェックしてみて欲しい。さすがに衰えは隠せないが、佐々木翔のライン際スマッシュをダイビングしてネット前にレシーブするあの姿は、現役の佐藤翔治を彷彿とさせた。ああいうプレーは、やはり持って生まれた何かがないとできないと思う。


佐々木翔vs佐藤翔治 最後の試合(世界と戦う世界に挑む)

なお、佐藤翔治の現役時代プレーをもっと見て勉強してみたいという人には、絶好の教材があるのでここで宣伝しておきたい。

バドミントンパーフェクトマスター (スポーツ・ステップアップDVDシリーズ)
  • 作者: 松野修二
  • 出版社/メーカー: 新星出版社
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 単行本
本書が古い本であることは否定できないが、附属のDVDに収録されている佐藤翔治の美しいフォームは、いつの時代も色褪せることはないだろう。佐々木翔も田児賢一もかなり独自のフォームで打つ選手だったので、特に初級者はこの本でフォームを学ぶのが良いと思われる。

北都銀行コーチ:佐々木翔

さて、佐藤翔治の宣伝についてはこの辺りにしておいて、他に注目して欲しいマニアックな点を紹介しておきたい。

まず一つ目は、北都銀行女子のコーチに佐々木翔が就任しているところだ。写真ではどう見てもトナミ運輸のジャージを着ているのだが(笑)、佐々木翔がアドバイスする姿をリーグ戦中に見ることができるだろう。今後、指導者としてどれだけ優秀な選手を生み出せるのか、注目していきたい。

北都銀行コーチ:佐々木翔

トナミ運輸のマネージャー:大堀彩

二つ目は、トナミ運輸男子のアシスタントマネージャーに可愛らしい女の子の顔を見つけたことだ。バドミントンをよく知らない人が見たら、ただの可愛い女子マネージャーにしか見えないだろうが、このマネージャーは女子バドミントン期待の星、大堀彩である。

リオ五輪にも出場した天才山口茜と年代が近いため(山口茜の1歳上)、国内ではずば抜けた戦績は残せていない彼女だが、今年色々あったNTT東日本から女子の部の存在しないトナミ運輸に移籍。リーグ戦は出場しないのかと思っていたら、マネージャーに登録されているとは、トナミ運輸は色々と贅沢な部である。

トナミ運輸のマネージャー:大堀彩

個人的には、ルックスもある彼女の活躍が、今後の日本バドミントンの人気に繋がっていくのではないかと思っている。

男子リーグの展望

最後に、例によって女子の方はあまり興味がないため、男子リーグのみ展望を付け足しておきたい。

最初にも書いた通り、優勝はトナミ運輸か日本ユニシスで間違いないだろう。リーグ戦はダブルス1・シングルス・ダブルス2となるため、優勝決定戦になるであろうトナミ運輸VS日本ユニシス戦を、12月の全日本総合の結果順に強い方からぶつけていくとなると以下のオーダーになる。※【】内は全日本総合選手戦での結果

(第一ダブルス)
トナミ:園田啓悟・嘉村健士【全日本1位】
ユニシス:遠藤大由・渡辺勇大【全日本2位】

(シングルス)
トナミ:西本拳太【全日本1位】
ユニシス:坂井一将【全日本2位】

(第二ダブルス)
トナミ:保木卓朗・小林優吾【全日本ベスト4】
ユニシス:井上拓斗・金子祐樹【全日本ベスト4】

なお、西本拳太はトナミ運輸の内定選手として登録されているので、多分出て来るのではないかと思われる。

こうして見てみると、まさかの全日本総合の優勝・準優勝・3位選手によるオールスター戦であることが分かるが、やはりダブルスもシングルスも優勝選手を擁するトナミ運輸が有利なのは間違いないだろう。あとは、当日の運。両チームにそれほど力の差があるようには思えない。


ただ、今年の全日本総合を見ていて思ったのだが、やはり田児賢一・佐々木翔・桃田賢斗のいない男子は、面白くなかった(出場した選手には申し訳ないが)。追放された田児と引退した佐々木は仕方がないが、桃田には早く戻ってきて、あの圧倒的なプレーを見せてもらいたいと一人のファンとして切望している。

2016年12月3日土曜日

多重人格者との不倫を描く「プリズム」(百田尚樹)を読んだ

著者 : 百田尚樹
幻冬舎
発売日 : 2014-04-24


この前読んだ「モンスター」が面白かったので、引き続き百田尚樹氏の「プリズム (幻冬舎文庫)」を読んでみた。

ストーリーは、イマイチ夫婦関係が上手くいっていない若妻が、家庭教師のアルバイト先で出会った多重人格者と恋愛(不倫)するといった内容。

一応、本書は「恋愛小説」という紹介だったが、中盤までは多重人格者との不思議なやり取りがあるだけで、どこが恋愛なのかは後半部分に来るまで良く分からなかった。しかし、多重人格者の中の一人と恋愛に落ち、そして最後一気にたたみかける部分は圧巻。さすが気鋭の小説家と納得するようなスピード感があった。というか、百田氏は最後の人格が消えてしまうあの一連のシーンを書きたいがために、本書を描いたのだと思う

なお、多重人格者の中の一人との恋愛という時点で現実離れしているが、それ以上に無理だと思ったところが、主人公の女性が家庭教師先の家主から強姦されそうになったにもかかわらず、引き続きその家庭の家庭教師を継続したところだ。ストーリー上、ここで家庭教師を辞めていたらその後の展開がなかったので、仕方がなかったのかもしれないが、未遂とはいえ、一度襲われた男性のいる家に引き続き働きに行くなんて、主人公は頭のネジが飛んでいるとかいうレベルではなく、キチガイと言われても仕方がないのではないだろうか。要するに、女性の心理的なリアリティがなさ過ぎると思った。


そんな感想だけが残った小説だった。

2016年11月21日月曜日

日経新聞を読むのは、何のためか

ありきたりなタイトルだが、社会人の皆さんは日本経済新聞を読んでいるだろうか。1部150円で、配達契約を結んでも、月に4500円ほどかかる高価な新聞(電子版だともう少し安い)で、かつ記事は難解なものが多い。僕の感覚だと、ニュースに興味がある人でも、わざわざ日経を読んでいる人は少ない印象だ。


証券会社とか金融関係に就職した人を除けば、一時的に日経新聞を読み始めても、すぐに挫折してしまったという人が多いのではないかと思う。今やニュースはアプリで無料で読めるし、日経の記事もnikkei.comにアクセスしてパチパチすればある程度は読むことができる。しかし、入社して数年が経過した辺りから、再び自発的に日経新聞を読み始めるサラリーマンは多い。



なぜか。



それは、他社のサラリーマンと交流する機会があると、たいてい話題になるのが、その日の日経新聞朝刊の記事だからである(特に1面記事)


そういえば、今日の日経で○○って記事が出ていましたね


この言葉に対して、記事に対して気の利いたコメントを出せれば意識高い系サラリーマンとしては合格で、「読んでいません」というのがちょっと残念な返答だ。

また、何かの懇親会などで初対面の方と名刺を交換した際、ずばりその会社が朝刊1面記事に出てきていることは多々あるため、例え悪い記事であったとしても、それを話題にして気分を害する人は少ない。

「そうなんですよ、うちも大変で・・・」

とか苦笑いされるケースがほとんどだ(絶対に大丈夫という保障はできないが)。

というわけで、日経新聞はサラリーマン共通の話題を仕入れるために読んでいるものであり、子供の頃の漫画・アニメ・ゲームと左程変わらないものではないかと思う。

とはいえ、日経が日本のサラリーマンに広く読まれているのは間違いないので、社外の意識高い系ビジネスマンと交流する機会を増やそうと思うなら、日経新聞は読んだ方が良いだろう。

役員になれる人の「日経新聞」読み方の流儀 (アスカビジネス)
  • 作者: 田中慎一
  • 出版社/メーカー: 明日香出版社
  • 発売日: 2016/01/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

2016年11月18日金曜日

百田尚樹の「モンスター」は救いようのない物語だった

著者 : 百田尚樹
幻冬舎
発売日 : 2012-04-12

「永遠の0」等の著者である百田(最初は「ももた」と読んでいた)氏の「モンスター (幻冬舎文庫)」を読み終えた。百田尚樹氏といえは著作物以外でも差別発言等で有名な方だが、その偏見は外しておいて、今日はこの小説の感想を書いておきたい。

かつて己の醜悪な容姿から「モンスター」とまで呼ばれた女性が、整形手術をきっかけに、誰もが振り向くような絶世の美女へと変身し、かつての己を虐げてきた男性に(一部女性にも)復讐を行っていくというストーリー。主人公は整形手術の資金を工面するため、風俗で働き始める。その際知り合った一人の職場仲間(風俗嬢)が恋人に殺される場面が中盤にあるのだが、きっとこの主人公の女性も最後誰かに殺されて終わるのだろうな・・・と思って読んでいたら、殺されはしないものの死亡して終わった。そこは予想通りだった(笑)

さて、幼少の頃から醜悪な容姿で周りの人間から虐げられてきた主人公の女性は、整形に整形を重ねた顔と風俗で稼いだカネを用いて、初恋の相手であり、ずっと憧れていた男性(勉強のできるイケメン)を落とすことに成功するが、色々無理があったので、前述の通り死ぬ。その死ぬ直前、主人公の女性は初恋の男性に「本当の自分」を打ち明けて終わるのだが、これってハッピーエンドなのだろうか、と疑問に思った。結局、その初恋の相手も裏話を打ち明けられるまで、何を言われても整形する前の彼女(主人公)に気づくことはなく、ただ美容整形で造られた美人にのめり込んで狂ってしまっただけで、他の男性と一体何が違ったのか・・・そういう点で僕にはただただ救いようのない物語に読めた

また、整形は失敗する可能性があり、非常にハイリスクな手術であるにもかかわらず、ここまである種の「整形シンデレラストーリー」がヒットしてしまうと、真似して整形に走る女性が増えるのではないかと不安になった。主人公のように、失敗しても失うものが全くないような女性であればいいが、大半の人は、失敗によって失うものも大きいと思う。よく紹介されている芸能人の整形失敗は見るに堪えないものが多い。当然、後遺症などもあるらしく、こうしたリスクと美貌を手に入れるメリットを天秤にかけて大半の女性は整形を諦めるのだろう。

それから、主人公の女性は整形する前は工場の単純作業労働者として低賃金かつ辛い職場環境で過ごしたわけだが、もし彼女が整形という選択肢を選ばなければ、またお金を稼ぐために風俗で働くという選択肢を選ばなければ(お金の工面ができず整形はストップする)、きっとそれはそれで悲惨な人生を送っていたのだろう。

整形したら病気(整形による後遺症)で早死、整形しなかったら辛く惨めな生活・・・筆者の百田氏は、要するにブスには不幸な人生しか待っていないとでも小説を通じて言いたかったのか

文章とストーリーのテンポが良いので、一気に読めるものの、終盤は官能小説のようエロい表現(官能小説を読んだことないが)もあり、読み終えた後は若干後味の悪い作品だと思った。

ちなみにストーリーとは直接の関係はないが、小説の中で指摘されていた風俗嬢と整形についてのトレンドは面白いと思ったので紹介しておきたい。

まず、短期間で金を稼ぐために上京して風俗の世界に入るが、その前に顔を整形する。そして、その美形化された顔を持って東京の風俗で稼ぐ。ここまでは普通に思い付く範囲だが、そこから先に意外性があった。ある程度稼いだら、又は年齢的に風俗が厳しくなってきたら、再び整形して元の顔に戻してから田舎に帰るのだそうだ。

なるほどと思った。この方法であれば短期間で稼げる上に、リスクも低い。敢えていうなら、2回目の整形で元の顔に戻らない可能性があるくらいだが、長期間地元を離れているわけだから、多少顔面の造りが変わったとしても、何とでも誤魔化すことができるだろう。

この理屈であれば、風俗と言わず、AV女優も可能だ。というか、AV女優の顔ってどれも似たり寄ったり…いや、なんでもない。東京大学を卒業して一流企業に就職しても、大抵は年収500万円くらいだが、風俗関係ならいきなり1000万円も夢ではない。若い時期限定ではあるが、どうしても短期間でカネが欲しいというのであれば、さまざまなリスク覚悟でやってみるのも悪くないかもしれないと思った。

2016年11月14日月曜日

生保レディーとの攻防の記録

最近、困っていることがある。それは、某大手生命保険会社の生保レディーによる保険の勧誘である。昼休み、仕事終わり、社員が必ず通る通路で彼女らは我々を張っているのだ…。中でも、第一生命のおばさん、いや「お姉さん」からとても積極的に勧誘を受けており、今日はその会話の一部始終を紹介しておきたい。


ちなみに今日はお昼過ぎに捕まった。

ピンク色が第一生命の人の会話)

第一生命のおばさん

「ちょっとお話聞いていただけないですかぁ。保険とか全般のお話をするだけですから  (*・∀・)ノ」

「いや、いいです」

「保険のお話をすることによって、私の勉強にもなるんですよ!」

「すいませんが興味ないです」(何でお前の勉強に付き合わねばならんのだ)

「じゃあ、資料だけでももらっていただけませんか!」

「いらないです」

…と冷たくあしらい続けていたら急に泣きそうな顔になって

「ぶっちゃけ、ここだけの話なんやけどぉ(←なぜか関西弁のタメ口に変わった)、会社の人に資料配らないと、私怒られちゃうんやんか。だからもらってくれるだけでいいんよぉ (´・ω・`)」

そりゃ、営業なんだから手ぶらで帰ったら怒られるに決まっているだろう。というか、関西弁だと親しみやすいというマニュアルでもあるのか…。

「別にね、もう読まずに捨ててもらっても全然構わないんよ。だからお願い (・ω・`人)」




じゃあ、そこら辺に捨てといて「渡してきました」って言えばいいだろ!!



と思いつつも口には出さず「忙しいんで」と言って逃げようとすると、今度は・・・

「ところで、貯金とかしてる? ( ・∀・)」

と話題を変えてきた。

「積立年金ってしってるかな?これね、今のうちから入っているとすっごいお得なんやんか!でね・・・」

と金融商品のお話が始まった。流石である、いつの間にか、金融商品の説明が始まっていたのだ。


保険に入るつもりは全くないのだが、冷たく断られても、営業の話を絶えず続ける彼女の、そのハートの強さを、僕は見習いたい。

ちなみに、その積立年金という個人年金は、同じ部署の先輩が勧誘の末に入らされており、毎月2万5千円積立が必要で、さらに10年内に解約すると罰金が発生するという、なかなかの代物であった…。


超一流の保険営業術   1年目の生保マンが年収1200万円プレーヤー(MDRT)になる方法
  • 作者: 黒木勉
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2016/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

2016年10月31日月曜日

「人生に正解はいくつもある!」ドラゴン桜(DVD)桜木弁護士の名言

久しぶりに実家に帰省したら、部屋から懐かしいDVDが出てきた。「ドラゴン桜 DVD-BOX」だ。非常に有名な作品なので、詳細な内容紹介は省くが、ストーリーは、ヤンキー上がりの桜木健二弁護士が、龍山高校という偏差値の低い落ちこぼれの高校生に勉強法を指南して、1年で東京大学合格を目指すというもの。久しぶりに視聴したが、古さを感じさせず、面白かった。


ドラゴン桜 DVD-BOX
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2005/12/22
  • メディア: DVD

このドラマ、放映されていた時は、弁護士桜木建二役の阿部寛にばかり目が行ったが、メインキャストを改めて見てみると、

井野真々子(長谷川京子)
矢島勇介(山下智久)
水野直美(長澤まさみ)
奥野一郎(中尾明慶)
緒方英喜(小池徹平)
香坂よしの(新垣結衣)
小林麻紀(サエコ)

あまり芸能人に興味のない自分から見ても、なかなか豪華な顔ぶれだったことがうかがえる。特に、サエコとか色々な意味で有名になったよね。

さて、このドラマの特徴は、受験勉強を通じて人生訓を学べるところにあると思う。毎回、何らかの桜木名言が飛び出し、僕はこの明言を塾講師のアルバイトの授業中によく引用した記憶がある。全11話のドラマだが、名言という視点では、1話と最終話が特に良いと思う。もう何回も観ているので、桜木弁護士の声で脳内再生されるくらいにセリフを暗記してしまった。ちょっと長いが抜粋すると・・・


▮第1話 「バカとブスこそ東大へ行け」より

ドラゴン桜(DVD)桜木弁護士
バカとブスこそ、東大へ行け!
社会にはルールがある。
その上で生きて行かなきゃならない。
だがな、そのルールってやつは、全て頭の良い奴が創ってる。
それはつまり、どういうことか。
そのルールは全て、頭の良い奴に都合のいいように創られてるってことだ。
逆に、都合の悪い所は わからないように上手く隠してある。
だが、ルールに従う者の中でも、賢い奴は そのルールを上手く利用する。
例えば、税金、年金、保険、医療制度、給与システム。
みんな、頭の良い奴がわざと分かり難くして、
ろくに調べもしない頭の悪い奴らから多く採ろうという仕組みにしている。
つまり、お前らみたいに、頭を使わず、面倒臭がってばかりいる奴らは、
一生騙されて高い金払わされ続ける。
賢い奴は、騙されずに 得して勝つ。
バカは騙されて 損して負け続ける。
これが、今の世の中の仕組みだ。

▮最終話 「運命の合格発表!お前らはもうバカじゃない!」より
東大に行ったってだけで、人生成功したって思ってる奴ら、
目の前の相手が東大出たと知った瞬間に卑屈になる奴ら、
これ、みんな下種野郎だ。
じゃあ、そういう下種野郎が大量に湧き出でくるのは何故か。
それはな、日本中の大半の連中は チャレンジもせずに、東大のことを、
超えられない壁だと決めつけているからだ。
勝手に祭り上げ、勝手に諦め、そして勝手にコンプレックスを抱く。
成功している人間は、それは元々才能があったからで、
自分は元々平凡な人間だから、努力したって無理だ。
そういう思い込みが、人の人生をどれだけ窮屈に縛りつけていることか。
世の中に、越えられない壁なんてねーんだ。
だからお前ら、どんなことにも、できないという先入観を持つな!
ドラゴン桜(DVD)桜木弁護士
人生には、正解はいくつもある
入学試験の問題にはな、正解は常に一つ。
その一つに辿り付けなかったら不合格。
これは厳しいもんだ。
だがな、人生は違う。
人生には、正解はいくつもある。
大学に進学するのも正解。
行かないのも正解だ。
スポーツに夢中になるもの、音楽に夢中になるのも、
友達ととことん遊び尽くすのも、
そして、誰かの為に敢えて遠回りするのも、これ全て正解だ。 
だからよ、お前ら、生きることに臆病になるな!
お前ら、自分の可能性を否定するなよ。

特に最後の「人生には正解はいくつもある」というところが、初めて見たときはじーんと胸にしみた。僕はドラゴン桜のコミックも全巻読んだが、時間のない受験生にはどちらを勧めるかというと、こちらのDVD(動画)の方だ。決して原作の漫画が悪いわけではないが、このDVDは出演キャストの豪華さもあって、非常にクオリティの高い作品に仕上がっている。

僕も久しぶりにこのDVDを観て、初めてこのドラマを見た頃の熱い気持ちが蘇ってきた。明日からまた頑張ろう。

<追記>
ストーリー的には特段面白かったわけではないが、第5話の以下のセリフには、最近になって含蓄を感じる…。

▮第5話「泣くな!お前の人生だ!」より
人生にはな、こういう瞬間が沢山ある。
思っていたのとは 全く違う現実。
学校でも、会社でも、恋愛でも。
人は皆、自分に都合のいい現実を想定する。
そして、ある日突然 それが只の勘違いだったと気づかされる。
己の人間力が試されるのは、こういう瞬間だ。


<関連エントリー>


naruoe.blogspot.jp

2016年10月24日月曜日

登山はハードなスポーツである

先日、なぜか唐突に会社の同僚から、日帰りの山登りに誘われた。私は生まれが山、川、田んぼの揃った田舎暮らしなので、自然に対する憧れのようなものは皆無であり、貴重な休日を潰してまで登山する意義が見いだせない、根っからのアンチアウトドアな人間であることから、断ろうと思ったが、たまたま「新しいことにチャレンジしてみよう」という内容を、人生前向き系の本で読んだことを思い出し、とりあえず参加してみることにした。

さて、山登り・・・覚えている限り小学生のハイキング以来という初心者なので、まずは準備である。

恰好はユニクロのスポーティなウェアを揃えて最低限は担保。靴は家にスニーカーがある。

そして鞄。リュックサックが必須だと言われたので、専門店に行き、リュックを物色してみたのだが、これが高い!定番のノース・フェイスの製品は15000円~で、予算5000円以内(せこい)と考えていた私の財布には、少し高過ぎた。その他のブランドも1万円以上ばかりで、やはりこれくらいの出費は仕方がないのかなぁ…と思いつつ、同じフロアに入っていたスポーツ用品店に足を運んだところ、同じようなリュックサックが税込4980円(セール)で売られているのを発見した。防水性有で造りもしっかりしていた上、誰でもしっている米国のスポーツブランドだったので、予算内ということもあり、こちらで即決した。





こうして、ユニクロで固めた服装とスポーツメーカーの鞄で初登山に挑戦することとなった。持ち物は汗を拭くタオルと飲み物のみ。道具をそろえただけでテンションが上がった前日、同僚からは「片道4時間くらいです」という連絡が入ったが、何かの間違いだろうと忘れることにした。

当日、晴天で絶好の登山日和。集合した最寄駅には、同じように登山を目的としているであろう人々がたくさんいたのだが、その姿が皆、「お前は好日山荘にいるマネキンか」と言いたくなるようなロハス風ファッションのフル装備(帽子にリュック、杖、そしてタイツ・スパッツ)だったことに違和感を覚えた。なお、普通のスニーカー(アシックス)、Tシャツ(ユニクロ)、ハーフパンツ(ユニクロ)、リュック(ナイキ)という、ジョギング風の恰好で歩いているのは、私くらいであった。

そんな中、いよいよ山登りはスタート。多少なりとも「楽しい」と思えたのは、最初の1時間くらいで、それ以降は、控えめに言って地獄であった。

まず、山なので足場がごつごつしており、登山靴ではない普通のスニーカーでは足に衝撃が強く、足裏が痛くなった。その痛みに耐えつつも、中盤、岩肌の斜面を鎖を補助に登る場面などもあり、体力は想像以上に削られ、進行速度は低下、やる気も低下(最初からあまりない)、3時間が経過したころには、休憩場所ではない所で、たびたび座り込んで休んでしまうという、情けない姿がそこにあった。絶えず登り続けるという行動が、こんなにもキツイとは思わなかった。当然ながら、山の美味しい空気を味わったり、美しい景色を楽しむ余裕は、一ミリもなかった。

同僚にも助けてもらいながら、「苦難」を乗り越え、出発してから4時間半後、何とか山頂へ。自動車道も通じている山だったので、山頂近くにはいくつもSUVが停車しており、それが登頂した感動を一層薄く感じさせた

とりあえず、これで終わったのだ。

もう2度と登山はやめておこう、もしくは片道2時間くらいの超初心者コースにしようと心に決めた次の瞬間、帰りは歩いて下山しなければいけないことに気づいた。車道はあったが、ロープウェイとかリフトなどは、皆無の山だった。

下山は登りとは違うコースを通ったが、こちらも2時間以上を要した。ふくらはぎはパンパン、最寄駅に到着した時は、文字通りへとへとで、帰りの電車では1時間ほど寝過ごし、かなり遠くの町まで旅をすることになってしまったことは言うまでもない。

今回の収穫は、山登りに対する認識が変わったことだ。よく、定年退職した老人が、夫婦で山登りを始めましたという記事を読むことがあるが、彼らは元気すぎるパワフル老人であり、また「山ガール」という人種は、かなり気合の入った体育会系女子であるいうことが分かった。そして、ちゃんとした道具をそろえるには、結構金がかかる、特に専用のリュックサックは高いということ。。

(終わり)

2016年10月17日月曜日

ミスチルの「B-SIDE」は思い出の宝箱

勉強に気が乗らないため、何かCDでも聴いて気分転換してみようかなと本棚を触っていたとき、見つけたのがMr.Childrenの「B-SIDE」だった。このアルバムは、シングルのカップリングソングの中で、アルバムには収録されていない曲を集めたちょっと珍しいアルバムCDだ。

僕はミスチルのCDはシングル・アルバム全てコンプリートしているので、敢えて買う必要はなかったものの、隠しトラックがあるという偽情報もあったためとりあえず購入し、結局隠しトラックはなかったので、ほとんど聞かずにコレクションとして放置されていたのだ。

というわけで、今更ながら、早速1曲目の「君の事以外は何も考えられない」から順次再生してみた。




・・・。




結論から言うと、このアルバム、僕のようにミスチルを昔から聴いている人間は、CDコンプしている人でも一度は聴いてみるべきだと思う。

カップリングの曲というのはどのアルバムに収録されてないため、シングルの曲をテープやMDの媒体に録音してしまうと、その後ほとんど聴かないのが普通だと思う。

だからこそ、これらの曲には、桜井和寿の声には、その曲を聴いた「当時」が鮮明に詰まっているのだ。

音楽に興味を持ち始めた小学生の後半から中学、高校、大学、…受験や就活で死にそうだった時期や新しい節目に不安を感じた時間を、それぞれの曲に併せて怖いくらい思い出した。昔だけ聴いた曲だからこそ、「思い出の引き出し」となっているのだろう。
特に、中学時代(この頃、シングルCD代の1,000円は大きかった)を強く思い出したので、中学時代の友人に思わずメールをしてしまったくらいだ。
さて、このアルバムの中でも最もお勧の曲が

旅人

である。

初めて聴いたときから、この曲は名曲だと思っていた。アップテンポなメロディもいいが、それ以上に前向きな歌詞が大好きなのだ。中でもここの歌詞

どうせ駄目ならやってみよう
数え切れぬ絶望を味わった夢を追う旅人

この「どうせ駄目ならやってみよう」という歌詞には、これまでの人生の中で何度となく背中を押された。

思えば小学生の時、半ば強引に友達が貸してくれた「TOMORROW NEVER KNOWS」がミスチルとの出会いの始まりだった。あの頃の最大の収穫は、ミスチルに出会ったことだと今でも思う。


Mr.Children(2007-05-10)
Amazonランキング:1468位

2016年10月3日月曜日

マーク・ピーターセン氏の「日本人の英語」は英語入門書として最適なのか?

体調の悪化したため、今日は会社を休んだ。基本的に自宅ではすることがなく、本を読むくらいしかないわけで、ようやく以前から読んでいたマーク・ピーターセン氏の「日本人の英語」を読破した。


日本人の英語 (岩波新書)
  • 作者: マーク・ピーターセン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1988/04/20
  • メディア: 新書

英語を勉強している人であれば一度は見たことがある程有名な本書は、1988年に出版されて未だに読まれ続けている英語の名著。色々なブログでも絶賛されている通り、冠詞の使い方など日本人が間違いやすいポイントを平易に解説してくれている。ただし、私は英文法の入門書の1冊として本書が書籍やブログ等で紹介されていることについては、大いに疑問を感じる。

なぜなら、この「日本人の英語」は、薄い割に決してその内容のレベルが低いわけではないからだ。僕のように普段から仕事等で英文を「書かない」「話さない」人にとっては、細かい英文のニュアンスの違いを紹介されても、さっぱりだと思う。

また、例文として紹介される英文が

International understanding is an issue of wide importance to both Japan and the West.

のように、初学者が新書感覚でスラスラ読むには語彙レベルが高いと思われるので、TOEICでいえばスコア600点以上はないと、読んでいても苦痛で、途中で挫折する可能性がかなり高いのではないだろうか。(僕は8回くらい挫折しました)

本書は、資格試験や大学受験レベルの英語をもう一歩踏み込んで、ややマニアックに「英文法」を理解したい人向けであり、間違ってもTOEIC対策では読まない方がいいだろう、というのが本書に対する僕の評価である。


一方で、本書を絶対に一度は読んでおくべきなのは、英語を教える立場の人間だと思われる。高校教師、家庭教師、塾講師、社会人向け英会話・TOEIC講師…やはり教える立場というのは生徒の知らないウンチクを織り交ぜて説明する必要があり、その点「日本人の英語」に書かれてある文法の裏側は最高の教材だ。授業中のネタの引き出しも増えるので、アルバイトで塾講師を始めたような大学生には最適ではないだろうか。

2016年9月27日火曜日

「TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編」で補足したい単語など(TEST 2)

以前、「TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編」で補足したい単語 というエントリーで、この問題集に収録されている<練習テスト1>の補足を紹介したが、今回はそれの続編<練習テスト2>の補足紹介である。

主旨は前回のエントリーと全く同じ。念のため再度伝えたいことは、ミスがあっても自己責任でお願いしたいということ。(むしろ間違えている部分があれば教えて頂けると幸いです。)TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編」の勉強中にまた気づいたイディオム等があれば、その都度追記していきます。

<練習テスト2>
■3
☑ porch:屋根つき玄関
■5
☑ be propped open:(ドアなどが閉じないように)支えらえて開いている
■27
☑ ※How about ~?はYes/Noで回答することができる
■29
☑ take(物)to(人):(人)に(物)を持って行く
■35
☑ invite:(1)招待する(2)勧める
■36
☑ parcel:小包

■44-46
☑ over here:こちら
■46
☑ vendor:販売会社、供給業者 ※vend:販売する
■50-52
☑ What if~?:もし~ならどうか?
■53-55
☑ get past ~:~のそばを通る
☑ fridge:冷蔵庫 ※refrigeratorの短縮語
☑ be big on ~:~が大好きである
☑ run late:遅れる
■56-58
☑ each day:毎日
☑ go over ~:~を調べる
☑ get going:出発する
■58
☑ ※miss a deadline:期限に間に合わない
☑ satisfactory:【形】満足のいく
■62-64
☑ move ~ around:~をあちこち動かす
☑ come across ~:~の向かいに
■71-73
☑ heritage:伝統
■74-76
☑ surrounding:【形】周囲の
■77-79
☑ shoot:~を撮影する
☑ look to~:~しようとする
■80-82
☑ spending:出費
■83-85
☑ Act now!:今すぐ行動を!
■88
☑ rehearse:リハーサルをする、予行演習をする

■89-91
☑ come in:(職場に)来る

☑ might want to ~:(Youを用いて)~した方がいいかもしれない ※相手の自主性を尊重して提案・依頼をするときに用いられる表現
☑ wait until later to:【直訳】少しあとまで待つ ※until later は wait to の間に挿入語句と考える
☑ up and running:(システムなどが)立ち上がって稼働して
■90
☑ push back:先送りする
■91
☑ run a check:検査を行う
■94
☑ issue a refund:返金する
■95-97


☑ double:2倍にする
☑ beverage:飲み物
■97
☑ utensil:器具、食器
■98-100
☑ have got:~を持っている
☑ competition:競争相手【不可算名詞】
■99
☑ helpfulness:有用性




■104
☑ daily:【副】毎日~
■125
☑ effective ~:【形】(法律などが)~から効力を発する
■130
☑ ※validate ~:【動】~を(法的に)有効にする
■131-134
☑ breeze:そよ風
■136
☑ ably:【副】上手に
☑ abled:【形】能力のある、(人が)健常である
■138
☑ store:収納する
■146
☑ distinct:異なる
■151-152
☑ dial:電話を掛ける
■153-154
☑ call someone’s attention to ~:~のことを(人)に知らせる、注意を促す
■155-157
☑ ※concert:協力する
☑ self-addressed envelope:返信用封筒
☑ than ~:~よりも
■158-160
☑ standing:固定された
☑ lease:賃貸借契約
■161-163
☑ latter:後者
☑ in particular:特に
■164-167
☑ no later than~:~までに
■164
☑ award:与える
■176-180
☑ prototype:試作品
☑ initiative:(1)独創力(2)構想(3)主導権
■181-185
☑ submission:投稿
☑ initiative:構想
☑ open up:広げる
☑ representative:【形】表現する
■191-195
☑ pastry:焼き菓子
☑ predict:予測する
☑ appear to~:~に見える、思われる
☑ correct:【形】正しい
☑ decline:減少する
■196-200
☑ English:イングランドの
☑ later:【副】後で
☑ have the pleasure of ~ing:~させて頂く
■196
☑ perspective:視点
■197
☑ restoration:再生、復元
■200
☑ expertise:専門知識



TOEICで高得点を狙う勉強において、「公式問題集に始まり公式問題集に終わる」と言われるくらい、公式問題集は非常にスコアアップの信頼性の高い問題集である。繰り返し解いて解答パターンを頭に叩き込みましょう。

2016年9月26日月曜日

動き出さなきゃ始まりゃしないでしょう?

今日、先日から気になっていた「Googleの秘密のテクニック」というタイトルの本を買ってしまった(リンクは張らない)。Googleを使って無料でゲームや音楽がダウンロードできるとか、海外のエロサイト見放題とか、そんな内容が書いてある本だ。

本屋で買って、帰宅してパソコンを開きながら気づいた。




僕、何やってるんだろう。





そんなサイト、気晴らしにはなるかもしれないが、得られるものは少ない。そもそもゲームは高校生で卒業した。

大事な休日を無駄に過ごしてしまった。勉強は予定の半分も終わっていない。かつて「下流社会 」という本に、インターネットが趣味という人間は下流だと書いてあったが、まさにそれを実感したような気がした。

インターネットは確かに便利だが、どうでもいい誘惑が多すぎて、なかなか有益には使いこなせていないというのが、僕の現状。そんな絶望の中、就活のときにひたすら聴いていたサーフィスの「なにしてんの」という曲を久しぶりに聴いて感動した。

何もかも捨てちゃって 身軽も悪くないか なんて
逃げ道つくっちゃって 情けないったらありゃしない
だらだら時間過ぎて ここまで来ちゃいました
振り返っても知れた思い出だけ

(そういえば、会社がショボイとか、会社人間の学歴が低いとか、頭が悪いとか、どうでもいい理由で逃げて、だらだら過ごしている。社会人になってからの思い出ってそんなのばっかりだ。)

今さらじゃない まだ間に合う yeah
このままずっと今のままで いいはずないんだったら
ホラ なにしてんの

(まだ、間に合うのか。というか今のままで嫌なら、余った時間で勉強してスキルをつけるしかないじゃないか。)

動き出さなけりゃ そう はじまらない
悪い事だけ浮かんできちゃって暗いや イヤ イヤ
「これだ」って思えるものがあるならば
人の目ばっかり気にしちゃ損でしょう?

(そうだ、もうこれしかない、勉強しかないと決めたんだから、図書館で勉強しているのは学生ばっかりだから浮くとか、そんなこと気にしていても、仕方がない。)

口先だけじゃ何も変えられない
分かってるけどヤッパ不安で辛いや イヤ イヤ
明日も似た事で悩むぐらいなら
動き出さなきゃ始まりゃしないでしょう?

(毎晩、将来貧乏な自分にゾッとしたところで何も変わらない。動き出そう。)

この歌詞は本当に好きだ。頑張ろう。


なにしてんの
  • アーティスト: SURFACE
  • 出版社/メーカー: Universal Music LLC
  • 発売日: 2005/07/01
  • メディア: MP3 ダウンロード

2016年9月19日月曜日

がんばれ受験生

「おれは、学生時代に戻って勉強するんだ!」と週末に決意し、この日曜日、生まれて初めて、地元の図書館に朝から並んで自習室(席)を取った。並んでいたのは、社会人や大学生っぽい奴もいたが、大半が大学受験生だった。

彼らは、図書館が開くとすぐに自習席へ向かい、黙々と勉強する。僕のように集中力がもたず、しょっちゅう歩き回ったりする奴もいるが、ほとんどが休憩も取らず勉強をしている。中でも、どう見てもアホそうにしか見えない(失礼)奴が、英語の辞書を必死に引いている姿を見ると、僕も負けられないと思ってしまう。

図書館のメリットは強制的にあの空間に閉じこめてくれることだと思う。飲食禁止、私語禁止、携帯電話で話すなんてもっての他だ。昼以降は、知能指数の低い親子連れが馬鹿みたいに大声で話したり、赤ん坊が泣いているのも我知らぬ顔で雑誌を読む無神経な親がいたり、数日は風呂に入ってなさそうな奴がイビキかいて寝ていたり、集中力を切らしてくれるイベントは沢山あって、決して静かではないのだが、この空間はそれ以上の効果をもたらしてくれる。自宅では様々な誘惑に勝てない。

僕のように、勉強仲間のいない奴には、図書館の自習室は仮想ライバル(大学受験生)がたくさんいて、それだけでも励みになる。この日は、僕も8時間近く勉強した。これは、大学受験の時以来ではなかろうか。

浪人という無駄な時間を得て、塾講師を4年間勤めた僕から彼らにメッセージを送りたい。


「頑張れ、受験生」


そして、僕も頑張れ。

2016年9月14日水曜日

債権者の保護はなぜ必要なのか(会社法)

最近、会社で法務担当であることを忘れそうになるので、久しぶりに法務ネタ(といっても大したことはないすが)で、調べてみたことをまとめてみた。
それは、債権者の保護について、である。

この頃の僕の仕事は後ろ向きの業務が多く、資本金を減少したり、将来性の見込めない子会社同士を合併させたり、リストラを・・・と色々やっているわけであるが、その際、ちょっとひっかかったことが、この「債権者の保護」だ。弁護士・司法書士の指示通りに官報公告+個別催告(又は電子公告等)を期日内にやっておけば、それで終わる手続きなのだが、減資とか組織再編において、なぜ債権者保護が必要とされるのか、その理由を考えた際、「何となく」「ふわっと」は分かるが、他人に説明できるくらいには理解していなかったので、今回ちょっと調べてみた。

以下は、それを調べた際のメモである。(※間違いがあったら、こっそりコメント欄で教えて下さい

会社法上、債権者保護手続きが必要となるケースは2つ。

【ケース①】 資本金の減少等を行う場合
株式会社の財務の強さを示す指標の一つに「資本金」があり、その額がいくらであるかは債権者に重大な影響を及ぼす。「減資」を行い、その資本金が減少するということは、会社債権者に不利益を与えることになる。例えば、代表的な債権者は株式会社に「お金を貸した人」だが、その金を貸した前提条件となりうる「資本金」が減るということは、会社の担保能力の低下と言うことができ、債権者は異議を述べる機会が必要だということ。

【ケース②】 吸収分割等の組織変更を行う場合
吸収合併等が行われる場合、債権者から見れば、債務者である株式会社の資産内容が著しく変更することであるから、債権者に対して異議を述べる機会を提供しなければならない。これは、債権を保有している株式会社が吸収されて消滅する場合や分割される場合だけではなく、他の会社を吸収(合併)する場合も当てはまる。なぜなら、合併する会社が必ずしも良い会社とは限らず、例えば吸収対象となる会社が借金まみれの赤字会社であった場合、債権者としては債務者(株式会社)の返済能力の低下になるからだ。よって、債権者は異議を述べる機会が法的に設けられている。


ケース①も②も根本的な理屈は同じで、債権者が債権回収が可能だと見込んだ前提条件が崩れる恐れがある場合、異議を述べる機会、更に債権を弁済してもらう機会を会社法は設けているということ、と僕は理解した。(ちなみに、株主は株主総会で反対する機会が設けられています。)

なお、その公告というのは、細かい例外を除くと「官報公告」+「電子公告」でOKということになっている。「官報」なんて誰も読んでいないし、電子公告というのは自社のホームページに一定期間公告を掲載すること(誰も読みに来ない)なので、債権者保護と言いながら、実務的には債権者は気づくことなく承認したことにされてしまう手続だということができるだろう。

だからといって、大企業のように何十万社もの債権者が関係しているような場合は、個別にお知らせ(催告)することなど不可能であり、理想と現実は難しいのだな・・・と思った今日この頃であった。

※簡易組織再編や略式組織再編については面倒なので省略しました。

<お知らせ>
僕が唯一尊敬している弁護士である中村直人先生が、会社法を解説する新刊「会社法の実務」を発売しています。安い本ではないですが、個人的に法律の解説の分かりやすさではイチオシだと思っているので、書店で見かけたら読んでみて下さい。


会社法の実務
中村 直人 倉橋 雄作
商事法務
売り上げランキング: 823,434



2016年9月12日月曜日

あなたが痩せているだけです!

私の所属している会社には、小錦のような体型の人が老若男女で少数存在しているのだが、先日の酒の席にて、とある酔っ払いが「お前太り過ぎだろ」といった言葉に対して返されたセリフがこれだった。


「あなたが痩せているだけです!」


そして、その瞬間、私は中学生時代のある事件を思い出したのだ。


中学生と言えば、そろそろ他人、特に女性に対して言っていいことと悪いことがあるということが分かってくる年頃である。つまり、巨漢な女性に対してストレートに「デブ」と言ってしまうと、色々とややこしい問題が生じるため、思っても口に出さなくなるということだ。 この暗黙の禁を破る事件があった。 全学年でもトップクラスの巨体をもつ女の子と、とある男子生徒が言い合いになったのだ。 そして、ヒートアップした勢いで、その彼がついに言ってしまった。



「うっさいわ、デブ!」



周りにいたみんな(ノ∀`)アチャーという顔で、言った本人も「しまった」という顔をした瞬間、巨漢女が言い返した。



「あなたが痩せているだけです!」



工エエェェ(´д`)ェェエエ工!!!



それは違うだろ!!



と突っ込みたい気持ちは山々だったが、その時点で二人の言い争いはストップ。もちろん観戦していた我々も一言も突っ込まなかった。このまま更にヒートアップして女の子に泣かれでもしたら、放課後のホームルームが2時間くらい延長されることは間違いなかっただろう。

さて、回想が長くなったが、当然ながら私の会社のデブと思い出のデブは別人である(性別は同じだが)。しかし、言い返したセリフが全く同じ言葉だったことから、デブ体型を維持している人種には、ある共通の思想があることが分かった。 そう、決して自分は太っていないのだ。 むしろ、周りが痩せすぎているだけであり、一般的なモデル体型の人は、病的なガリガリなのだ。彼女たちからの目から見れば、自分が標準(か少し太めの)体型であり、「デブ」というのは、ギネスに載るような、何か生命維持装置を付けないと生きていけないような人たちのことを指すのであろう。 そういう考えであれば、そりゃあ痩せようとかダイエットしようとか考えは生じることはない。僕のような人間とは一生考えが交わることはないだろう。むしろダイエットをしているような一般人は、マスコミの作ったBMI○○以下の理想体型という情報に流される、かわいそうな人種なのだ。

一昔前は太っている人間というのは豊かな金持ちの証拠だったらしいが、今の世は飽食の時代。甘ったるい炭酸飲料や味の濃いジャンクフードが多量に安く、そしてコンビニを通じてどこにでも提供されている。これほどデブ体型を維持することが容易な時代は、人類史上、今までなかったであろう。

もし太った体型を維持している人が近くにいて、なぜ痩せないのか気になったのであれば、分かって欲しい。

そう、あなたが痩せすぎているのだ。

2016年9月11日日曜日

働いていない社員がいます・・・

よく「集団の中では2割の人間(働き者)が残り8割人間を養っている」ような話を聞くが、僕の働く会社はそれほど規模が大きくないので、一人ひとりの業務がはっきりしており、そんなことはないだろうと思っていた。

が、最近別の考えを持つようになってきた。

それは、どんな集団にも働いていない人間が存在しているということだ。


そして、私の会社の場合は、隣の部署のお姉さん(年上の女性社員)がそれに該当する。部署は違うが座席がうしろなので良く見えるのだ。

彼女、朝はぎりぎりに出社(たまに少し遅刻)、そして定刻ぴったりに帰社(たまに少しフライング)。或る意味、派遣社員やアルバイトの人間より時間給労働者であるといえる。

更に、仕事はというと、ほとんど何もしていない。

受付ではあるが、電話にはまずでない。他人が取るのを待って、誰も出なければうざそうに受電するのだ。その際「最近の若い子は、電話も取らないのね」と一言。

彼女の一日はまずインターネットのニュースの閲覧から始まる。せめて始業時刻より早く出社してネットを見てるのであればまだ許せるが、始業時刻が15分以上経ってからでも平気で閲覧している

始業時刻から30分ほど経過したころで、今度は株のチャートを見る。この時点で、既に始業1時間を経過。そこからやっと働くのかというとそうではなくて、次はfacebookというサイトを更新している。これは帰宅するまで30分置きくらいに継続される。

それも終わったら仕事始めるのかというと、そうではなくて、簿記の勉強を始める。驚いたことに、予備校のテキストや参考書を堂々と開いて、電卓を叩くのだ。このときの彼女の集中力はものすごく、やはり電話がかかってきてもまず出ない。

こうして午前中が終了する。

午後は資格試験の勉強とfacebookをやって、終業10分前にはパソコンの電源をリセット。その間(10分間くらい)は時間つぶしにクロスワードとかをやっていたりする

どう考えても、ほとんど働いていない。ここまで来ると、もはや会社は天国であろう。一日中エアコンが効いていて、時間帯によってはものすごく静かな職場だ。インターネット無料、コーヒーやお菓子も無料、筆記用具も無料、時折、社長や部長の出張のお土産も食べることができる。

それでいて、なんと月末には給料がもらえるのだ。年2回のボーナスだってちゃんとある。ホワイト企業という概念を超えた、何か別の楽園に思えて仕方がない。

そんなに会社って甘いものじゃないよ、と言われるかもしれないが、これが現実に僕の目の前で行われているのだ。

ワーキングプアと呼ばれる働いているのに生活保護世帯より収入の少ない人もたくさんいるというのに、世の中とは理不尽なものだ。

働かない―「怠けもの」と呼ばれた人たち
  • 作者: トムルッツ,Tom Lutz,小澤英実,篠儀直子
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 単行本

2016年9月5日月曜日

サラリーマン田中K一がゆく!

田中 圭一
Amazonランキング:位










手塚治虫風の絵を描くことで有名な田中圭一氏による玩具メーカー営業サラリーマンの漫画。筆者の経験がベースになっているようで、結構リアルに(一部大袈裟に)営業の現場が書かれている。玩具メーカーに勤務している人や、営業部に勤務している人には共感できる部分はあると思うが、そのどちらでもない僕には、非日常的なストーリーだった。少なくとも僕の部署にはこんなにとがった社員はいない。(いたら困るが)

ちなにみに一番面白いと思った仕掛けは表紙の帯と表紙カバー、そして表紙である。めくるたびにエロくなっていくのが面白かった。筆者のバカさ加減がよくわかった。


しかし、営業職でもない友人が、なぜこの本を購入したのかよくわからん。もしかして、田中K一氏のファンなのかもしれないな。(ファンだったら他人に本はあげないか…)

2016年8月31日水曜日

ブックオフの買取価格は安いのか

昨日、「ブックオフが苦戦している理由」の一つとして、ネットショップ(買取業者)の出現を挙げたが、では、古本を処分する際にネットショップで売れば良いのかというと、そうでもないと思っているので、今日は実話を交えて紹介しておきたい。

先に結論を書いておくと、かつてCDを処分した際、ネットショップでものすごく安く買いたたかれたのだ。

僕は昔から音楽を聴くことが大好きで、中学生の頃は小遣いを全てCD代に費やしてしまうことも少なくなかった。そんな人間なので、社会人になって気づいた時には400枚近くのCDが部屋に溜まってしまっていた。

どのCDもそれなりに思い出が詰まっているのだけれど、引っ越しをする際、衣類や書籍と一緒に、思い切って大半のCDを廃棄することに決定した。ただ困ったことに、8センチの所謂「シングルCD」はブックオフでは買い取ってくれないと言う(もう需要がないらしい)。僕は8センチCDも100枚近く持っていて、捨ててしまうのは勿体ないなかった。
そこでネットで調べてみたところ、8センチCDを買い取ってくれるというネット書店を発見した。

これやんけ!

と思った僕は早速買い取りの手続を調べてみた。送料は無料で、段ボールまで無料で用意してくれるという。更に良い製品であれば高価買取を実施・・・。こうした高価買取が実施できるのは、実店舗を持たないネット書店の強みなのだと。ただ、8センチ「のみ」の買い取りはしていないとのことなので、必ず12センチCDを何枚かブレンドする必要があった。わざわざブックオフに売却するためのCDとネットで売却するCDを分別する必要性も思い浮かばなかったので、12センチも含めて手持ちのCDは全てこのネットで売却することに決定し、指定された運送業者を使って、送料無料でCD300枚近くを発送した。

TOMORROW NEVER KNOWS
  • アーティスト: Mr.Children,桜井和寿,小林武史
  • 出版社/メーカー: トイズファクトリー
  • 発売日: 1994/11/10
  • メディア: CD
※ミスチルの「Tommorow never knows」も入れました。


で、気になる査定の結果は・・・


357円。


いやいやいやいや、3,570円の間違いではないかと思いきや、やはり357円。更に振込手数料が引かれて、197円になるとメールには書いてあった。


CD300枚で197円て(笑)。


これまで何度かブックオフで中古CDを売った経験はあるが、ここまで安値で買いたたかれたことはない。名誉のために言っておくと、別にボロボロのCDとか、ケースが割れているとか、そんなものではなく、ちゃんと中古として売れる状態のCDを送った、にもかかわらずだ。

返送の場合は自己負担で一箱1000円近くかかるようなので、もう面倒になりそのまま承認してしまった。だが、今思えば負担になっても返送してもらうべきだった。
さて、このネット古本屋、なかなかうまいビジネスモデルだと思ったので、経験者としてそのプロセスをまとめてみた。

1.
昔からCDを聴くことが趣味の人間にとっては、8センチCDは結構家に残っている。

2.
何かのきっかけでそれらを処分しようと思った時、既に古本屋のチェーン店は買い取りをしていない。

3.
ではネットではどうか検索したところ、8センチCDを買い取るという書店を発見する。

4.
ネット書店は怪しいけれど、送料無料なので、ダメもとで送ってみようとする。

5.
すると、8センチCDのみは買い取っていないとのことなので、ついでに12センチのCDも全部売ってしまう。

6.
査定を見てびっくり。高価買取どころか、ほとんど1円か値段付かずで買いたたかれている。

7.
返送してもらう場合は有料で一箱1000円以上かかるため、面倒になり承諾する。

8.
振込手数料160円が差し引かれた、数百円(人によっては数十円)が手元に残る。

ポイントは、この8センチCDを買い取ると明記して客を集めておいて、12センチCDのブレンドを強制しているところだろう。また、こちらからの発送は無料でハードルを下げている一方、返送の場合は一箱1000円以上かかるというコストも返品を諦めさせる上手い仕組みになっていると思う。

実際、このネット書店は8センチCDはほとんど売上になっておらず、実際に売上に貢献する12センチCDを買い取るための「エサ」になっているのだろう。万が一、売り残りそうになっても他店で売却することが可能だ。

そもそも、今になって考えてみれば「インターネットのみの販売のため店舗費などの経費がかかりません、よって大型チェーン店より高価買取が実現するのです」などという謳い文句も変だ。

なぜなら、ネット書店はリアル書店に比べて売買における輸送コストが高くつくからだ。リアルであれば原則として客が売りに来て、客が買っていく。ネットであれば、まず売ってもらう時点で発送料金が上乗せされる。段ボール一箱ともなると、大体1000円くらいはかかる。その分を売り手負担にすれば誰も売らないので、そこは「送料無料」にせざるを得ない。となると、必然的に査定金額は送料を差し引いたものになるのだ。

よって、ネット書店でCDなり書籍を売却するときは、ブックオフ等のリアル古本屋で売るよりも、安く買い叩かれる可能性を覚悟しなければならない。むしろ本やCDを「寄付」するくらいの意識でないと査定金額には大きく落胆してしまうだろう。前述の通り、特に8センチCDは無理に売ろうとせず、捨ててしまうのが得策だと思う(その手間が無駄)。もちろんお店によっては厳正に査定する良心的なお店もあるだろうが、悪質な業者に買い叩かれたという声はネットで調べれば履いて捨てるほど出て来る。ブックオフも安いが、ネットよりマシだと思えるであろう。

よって、こうした古物の処分は、第一に最寄のブックオフ等で買い取ってもらい、そこで査定額のつかなかったCDや書籍(ほぼ無価値)をネット業者に発送すれば、一切損をすることなく処分することが可能だが、そこまでの手間をかける必要性があるのかどうかについては大いに疑問である。

<参考リンク>
【古本】アートエイチ(現:もったいない本舗)さん利用してみました!(感想)【買取】 | Whole World Happy Chronicle


2016年8月30日火曜日

ブックオフが苦戦している理由

東洋経済オンラインの「ブックオフ、止まらぬ「中古本離れ」でピンチ」という記事を読んだ。本記事によると、古本の不振は買取の減少が原因らしいが、僕の感覚では違う。そもそも欲しいと思うような本が、ブックオフには置いていないのだ。



昔からビジネス系や社会科学系の本をBOOK OFFで買うことが多いのだが(漫画やゲームは買いません)、ここ最近、ブックオフに行っても、昔と比べて買いたい本がなくなったような感じがするのである。事実、お店まで足を運んでも、結局何も買わずに店を出ることがほとんどになった。

なぜか。

まず、100円・200円コーナーに置いてある本は古すぎて読む価値がほとんどない。一般のコーナー(定価の半額くらい)に置いてある本も、古い本が多くて、調べてみるとAmazonのマーケットプライスで買った方が送料込でも安いという状態になっている。その結果、中古本を買うのであれば、ブックオフに行くのではなく、最初からアマゾンで買った方が安くて便利だという判断になってしまうのだ。わざわざ店舗に出向く客は、漫画の立ち読みだけが目的の連中だろう。

以前は、もっと魅力的な本が100円コーナーにも置いてあったのに、なぜこうも欲しくない本ばかりになったのか。僕の仮説は以下の通りだ。

1.個人のせどりが増えた

前述のAmazonマーケットプライスの出現により、本の中古市場の価格相場が個人でもわかるようになってしまった。手間はかかるが、携帯を片手に調べればミスプライズされた本を発見することは容易だ。実際、ブックオフ店内でスマホを片手にせどりをやっている人を見かけることは良くある。

こうして、マーケットプレイスで値段の付く(=人気のある)本は、個人のせどり業者によって買占められ、BOOKOFFの店内には100円以下の価値の本だけが残るようになった。

2.個人がネットで簡単に売ることができるようになった

これもAmazonマーケットプライスのことだが、こうした中古本市場の新しいプラットフォームの出現により、少し手間をかければ個人でも簡単にインターネットを通じて本を売ることができるようになった。Amazonマーケットプレイスであれば、たとえ出品金額は1円であっても、送料を含めれば100円程度の利益は出るため、ブックオフで1冊、5円とか10円で買いたたかれることに比べれば、遥かに手元にお金が残ることとなる。よって、個人の古本がブックオフを介さず、直接売買されるようになり、ブックオフに出回る本の数そのものが減った。一方で、個人同士で売買が成り立たないような不人気の本だけがブックオフ等に出てくるようになった。

3.ネットの買い取り業者の出現

インターネットを通じて、送料無料で本を買い取る業者が出てきたことにより、わざわざ遠く離れたブックオフまで売りに行く手間が不要になった。更に最近の業者は段ボールまで無料で手配してくれるので、ヤマト等の集荷サービスを利用すれば家から一歩も出ることなく、売却することが可能となっている。こういうネット買取というのは、ブックオフ以上に買いたたかれることが常だが、大半の一般人は引っ越し準備等で出てきた大量の本を、いくらでもいいから手っ取り早く処分したいと考えているので、こうしたサービスの方が需要は高いのだと思われる。

4.いわゆる「自炊」

本の最終処分を古本としてではなく、裁断してスキャナで読み取り、PDF化して保存するという「自炊」も、最近のスマホやタブレットの流行により一定の層からは支持されているようだ。こうなると、本は完全に紙のゴミとなるため、中古本市場そのものに本が出回らない。

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以上の4点が僕の考えたブックオフからいい本が消えた理由=ブックオフが苦戦している理由である。上記4点には含まなかったが、キンドル(kindle)による電子書籍の普及の影響も大きいだろう。つまるところ、半分はアマゾンが悪いという結論だ。

なお、運営元であるブックオフコーポレーションの株価(証券コード3313)を調べてみると、2005年ごろがピークで、ここ数年は上場時以下だ。業績も純利益は2007年ごろをピークに横ばいが続いている。やはり、今後はアマゾンと電子書籍の時代なのかもしれない。


2016年8月29日月曜日

ネット依存症を克服する10の方法

面白い記事を見つけました。 ネット中毒を克服する20の方法(にじ魂)


“時間は有限であり、命と同じくらい大切なものです。 ネット依存症は人生を棒に振っているも同然だ。 ネットの利用時間を減らす事が、そのまま人生の質の向上に直結します!”

まさにその通り!ネット中毒というか依存症になりかけている僕には胸にしみる名言でした。しかし、他人の考えたノウハウより自分なりに考え抜いた方策の方が「治療」にはより効果があるに違いない!!!  ・・・というわけで、作ってみました。


<自己流、ネット依存症を克服する10の方法>

※元ネタは20個も方法を挙げていましたが、僕には10個が限界でした。


▮行動療法

●スポーツクラブに申し込む
さすがにスポーツ活動に参加すれば、その時間はネットから離れられます。いわゆるジムではなく、何らかのスポーツをするサークル、できれば市町村の運営する「××教室」とかがおすすめです(キツくないし、参加費も安く、一人でも参加しやすいから)。 そこの人たちと仲良くなれば友達もできるし、適度に運動することで、ネットをするより人生の質が向上すること間違いなしです。

●高価なランニングシューズとウェアを買う
世はマラソンブーム。というわけで、少しでもジョギングに興味があるなら思い切って高価なシューズやウェアを買ってしまいましょう。 シューズはナイキ製の量産されている3000円くらいのではなく、アシックスの1万円以上するものを買いましょう。高い靴を買えば、勿体ない心理が働いて、月に何回かはジョギングするのではないでしょうか。

●登山好きな人に誘ってもらう
マラソンと同じくらいブームで熱いのが登山、山ガールです。 そのおかげで登山が趣味という人が結構増えたので、知り合いにそういうのがいれば、思い切って次回登山する際に声を掛けてもらうようお願いしてみましょう。春夏秋冬どの時期であっても山の空気はおいしく、自宅でネットをしている100倍は有意義な時間を過ごせること間違いなしです。場所によってはスマホや携帯の電波すら入りません。 但し、ガチの山師に登山に連れて行かれると死にそうなくらいキツい目を見るため、最初は超イージーモードでお願いしましょう。

●やるべきことを紙に書き出す
ネットのタスクリストを使っていると、ついついブラウザーを開いてしまいます。それを避けるため、敢えて紙とボールペンでTODOを書き出してみましょう。 その際、ちょっと高めのノートとペンを使えば、文字を書くたびに気持ちが昂ること間違いなしです。

●読書を趣味にする
ネットで無料で見れる文章より、やはりカネを取っている書籍の方が、何倍も面白いしためになります(多分)。また、読書を趣味にしておけば、いざ「趣味は何ですか」と聞かれても、「読書です(キリッ!)」とドヤ顔で答えることができますよ。人はなぜか「読書が趣味」の人を賢いと思う傾向があるので、ちょっとお洒落なメガネも購入して、インテリっぽく振舞いましょう。 スタバでラテでも頼んで、「あなたの仕事が世界一早くなる20の方法」みたいな自己啓発本でも読めば、片足だけリア充の仲間入りです。


▮生活習慣

●寝る1時間前にはPCを開かない
良く言われていることですが、1時間前にはPCを開かないと決めておけば、ある程度の抑止力になります。どうしても見たいことがあるならばスマホでチェックして、やりたいことがあるなら早起きして翌朝やりましょう。 夜には制限時間がないので、いくらでも時間を潰してしまいますよ。

●毎日ブログを更新しない
意識の高いブロガーの中には、毎日ブログを更新しないと「俺の更新を心待ちにしている読者がいるんだ!(アフィ収入が減るではないか!)」とのお叱りの声が聞こえてきそうですが、毎日更新中のブログを半年ストップしていても、アクセス数に大して変化はないというデータもあります(保証はしませんが)。毎日更新している人は、騙されたと思って一度ストップしてみましょう。 ブログは、不定期であったとしても、書きたい内容ができた都度アウトプットする方が面白い記事が書けるような気がします。

●「痛いニュース」を見ない
「痛いニュース」に代表される2chまとめ系サイトは、実にうまく関連ページ(のタイトル)が作られているので、一度アクセスしたらあちこち見て、気づいたら「あ、もう2時間も経過していたわwww」ということが多々あります。 2chまとめサイトにも有益な情報があるかもしれませんが、ああいうのは時間が無尽蔵にあるニートとか引きこもりのためだと割り切って、見ないようにすることが良いです。


▮PC技

●スタバにPCを持って行く
スタバに行けば、意味もなく(?)マッキントッシュのMacBook Airをカタカタしている意識高い系の人たちの姿を見かけると思いますが、それを真似して、ノートパソコンを片手にスタバに行ってみましょう。公共の場は他人の目があるので、2chまとめサイトとかxvideos.comとかを観ることはなかなか度胸が必要となります。無料のwifiも使えるので(一応、登録が必要です)、電源席をゲットできれば、少し高めのコーヒー代くらいはペイできるかもしれません。 リア充っぽい行動が、実はそれほど楽しいわけではないことも実感できるので、一石二鳥です。


▮認知療法

●その時間は、運営者の収益になっていると知る
エロ系サイトとか、2chまとめとかくだらないサイト程、広告をこれでもかというくらいベタベタ貼っていることが常であり、これは運営者の収入に直結しています。つまり、あなたが長時間閲覧すればするほど、運営者は儲かり、その結果、更にくだらないサイトが量産されることにもつながっているのです。 インターネッツという公器(笑)をゴミ溜めにするのを阻止するためにも、まずは無駄なネット閲覧をやめましょう。

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あ、俺ですか? ええ、一時的にネットから離れられたとしても、数日経てば元に戻ってどっぷりネット浸かっていますよ( ^ω^) でなけりゃ、こんなブログなんて書いていませんて(笑) ハハ、ワロス・・・。

2016年8月27日土曜日

新都社でおすすめのWEB漫画

今日は少し時間ができたので、いつも読んでいる「新都社」でおすすめのWEB漫画を紹介してみたい。昔はいろいろなサイトでウェブコミックを読んでいたが、手軽さからいつの間にか漫画投稿サイトの新都社だけ読むようになってしまった。新都社にはK(筆者:アキス)」のようによく知られた作品もあるが、僕の視点で面白いと思ったマンガを紹介したい。あくまで個人の趣味なのであしからず・・・。ちなみに全部フリー、無料で読めます。

刀遊記

あくまで架空の世界のようだが、西部劇時代のアメリカをモチーフとした国に日本人の主人公が漂流し、紛失した刀をめぐるオリジナルストーリー。剣術、銃、柔術、コロシアム、ナイト、中国拳法…といった様々なジャンルのバトルが繰り広げられるが、それらがうまく書き上げられており、今一番更新を楽しみにしている漫画である。ストーリーも面白いが、何よりもサブキャラを含む各キャラが魅力的に書き上げられており、変則的ながらも笑い要素もあるので、万人受けする漫画ではないかと思う。ジャンプでいうところのワンピースに近いかな。

物語の終盤では、これまで出会った仲間と主人公の清十郎が「七人の侍」っぽく敵の本拠地に乗り込んでいる。そして、これまでの伏線がすべて回収されつつある。とても面白い。新都社のランキングでも上位に位置しているが、もっと読まれていい作品。 (筆者:千夜(ちよ))

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刀遊記


凛ちゃん奮闘記

最強を目指す女子高生の物語・・・のはずが、だんだんと路線が外れてきて、最近では少し頭のおかしい女子高生の日常に変わってきている(軸は格闘漫画)。主人公の雪松凛が一番ぶっ飛んでいるのだが、彼女を囲む友人や悪役もどこかネジが外れていて、それがなかなか面白い。一番の常識人はパイセンこと牛島達熊(男)なのだが、トラブルから根性の悪いヤクザに絡まれるというピンチに遭遇。パイセンは拳銃で打たれ、凛はボコボコに殴られ、どういう方向を向かっているのかわからなくなってきている漫画だ。なお、絵がだんだん上手くなってきてはいるのだが、個人的には初期のころの絵柄が好き。(筆者:ヤベクレよね)

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凛ちゃん奮闘記


勇者になんてならなくていい

タイトルは「勇者」とあるが、むしろただの剣士の冒険物語。主人公は最初は男だと思っていたが、実は女性という設定だった。彼女の姿、恰好はドラクエの勇者に似た感じだが、性格が暗いというか、怖くて冷酷。仲間を作りながら旅を続けているものの、彼女の旅の目的は、一切明らかにされていない。時々、彼女の過去のエピソードが挿入されるので、そのうち冒険の目的も明らかになるのだろう。

なお、この漫画の特徴は、「悪い大人」がたくさん出てくるところで、そんなズルくてせこい連中と戦いながらストーリーは進む。ある意味で王道的な冒険物語なので、好きな人は好きになるだろう。月一くらいのペースで更新されている。 (筆者:盲進ディール)

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ドクオの高校野球

次は野球漫画。いわゆる2chキャラが高校野球をするというどこにでもありそうな設定だが、ストーリーがとにかく熱い。主人公のドクオは引きこもり少年で、ひょんなことから入部した野球部で知り合った野球チームの仲間やライバルとの対決を通じて成長していく。こうした野球漫画はどこかで読んだことがあるような臭さがあるが、主人公が練習や試合を経て自分の限界を超えようとしていく様は、読んでて熱くなってくる。

なお、基本は2chの二頭身キャラで描かれて、時々八頭身に書き換えられる場面があるのだが、突然挿入される八頭身が一体誰なのか分からない時があるので、個人的には全部二頭身キャラの方が、分かりやすくて良いのではないかなと思う。あと、筆者は普通のサラリーマンらしく、最近更新が止まってしまっているので、はやめに復帰してほしいものである(仕事が忙しいのだろうが)。 (筆者:暇人)

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ドクオの高校野球


あくどう

最後に紹介する作品が、この「あくどう」。主人公の二人の若者、アキとルイはひょんなことからマフィアの抗争に巻き込まれ、何度か殺されそうになるのものの、いつの間にかギャングの一員になってしまう。そしてアキとルイはマフィアの世界でも有名なコンビに成長する。そして最後は衝撃の結末が・・・。

実はこの漫画、連載が終了している。よって今からでも1話から最後まで読むことができるが、そんなに長くないので、早い人であれば30分もあれば全部読めてしまうだろう。これまで紹介した漫画と比較すると絵柄が荒っぽいので、嫌いな人はダメだろうが、僕としては「これぞ個人のweb漫画」といった感じで、絵柄も含めたダーク感が最高に好きだった。もう少し長く連載してアンダーグランドな組織の闇の部分を書いてもらいたかった。いつか次回作を読めることを期待して。 (筆者:桃ぐわい)

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あくどう

新都社での掲載作品数は多く、そのほとんどが個人趣味以下のような作品だから読まないという人も多いと思うが、実はその昔はこの新都社で、かの有名な「ワンパンマン」も連載されていた。キラリと光る漫画もたくさんあるのだ。

そして、僕が特に好きなのが今回紹介した作品だ。これ以外にも面白いネット漫画はたくさんあるだろうし、これだけ面白いオリジナル漫画が無料で読めるなんて、さすがmanga大国ニッポン、素晴らしいことだと思う。なお、新都社には小説も連載されているようなので、それも気が向いたら読んでみたい。

他にもおすすめなWEB漫画があれば教えてください。

2016年8月26日金曜日

元塾講師として思ったこと

何かのニュースで読んだのだが、ゆとり教育が終了した今も、小学生、中学生を対象とした塾がずいぶんと繁盛しているようだ。かく言う僕も、大学時代にはアルバイトの塾講師として、そこそこ稼がせてもらった。そこで、今日は塾講師での経験を回想してみたい。

僕は大学に合格した直後から(つまり入学前から)、内定した会社の研修に向かう前日(3月30日)まで塾講師でバイトをした。これだけ長く続いたのだからきっと相性は良かったのだろう。生徒の異性・同性問わず異様に人気があったお陰で、差し入れとして缶コーヒーをもらい、バレンタインデーにはチョコをもらい、時にはラブレターまでもらった。給料も他の講師よりかは多めにもらっていたし、何より一度も「クレーム」が来たことがなかった。 

色んな意味で塾ではおいしい思いをしていたわけだが、実は僕、大学受験の時まで塾には一切行ったことがなかった。

今はものすごい塾ブームだとメディアは煽るが、実際に僕が小学生のときも、クラスの9割近くが塾に行ってて、行ってないのは僕を含めて、数名程度だった。逆に塾に行ってないことで不安を感じ、親に僕は塾に行かなくてもいいのだろうか、と聞いたことすらある。(母は「行かなくてよろしい」と言い放った。)
 
さて、塾に来る子供には3パターンあって、

 ① 学校の成績は優秀で、かつ難関中学、高校を目指すために来ている優秀型。
 ② 学校の授業が分からなくて、さすがにヤバイと思った劣等生型。
 ③ 周りが行っているからというだけで来ている、何となく来ている型。

ちなみに、①と②が1割くらいで、残り8割は③である。

さらに分類すると、その中でも「自分から進んで塾に来ている」型と「親に行かされている」型に分かれていて、ほとんどが「親に行かされている」型だった。 

大体、毎日学校で5時間近くも授業を受けて、それ以上に他の場所で進んで勉強したい奴なんて、いたらチョット頭がおかしいだろう。
 
まあ、「家では勉強に集中できないから」という理由で塾に来ているのがほとんどだと思うが、それだけのために月に数万円も払う必要はあるのだろうか。しかもほとんどの子供が母親の車迎えと至れり尽くせりで。 そんな、子供に送迎サービスまでしてあげるのなら、いっそ自分で勉強を教えてあげればいいのにと僕は思う(特に専業主婦)。小・中学校の学習内容なんて、そんなに難しいものではない。

現在、塾に頼りきりの親には非常に言い辛いが、塾という現場で教えていた人間から言わせてもらうと、塾では特別なことは何も教えていない。「もう昔のことで、自分には分からないから、教えるなんて」と思っているなら、自分も一緒に勉強すればいいだけだ。

親は全く勉強していないのに、ひたすら子供には「勉強しなさい」、更には「自分が子供の時にはもっと勉強した」という。そして塾へ入れる。

僕の小学校6年生の時のクラスメイトで、旧帝大の医学部に進学した人間は男女で各1名ずついたが、どちらも小学校の時は塾には行っていなかったことを覚えている。これは希な例かもしれないが、「塾代は親の安心料」となっていないだろうか。
  
ゆとりですがなにか
  • ゆとりですがなにか
  • 作者: 宮藤官九郎
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2016/07/29
  • メディア: 単行本

2016年8月23日火曜日

駅で見かける変な人たち

社会人になってから、通勤で割と大きめの駅の地下街を歩いて会社へと行くのだが、通路には時々「変な人」が存在する。


ここで言う変な人とは

女子高生の格好をしたおっさん

とか

体をぐねらせながら自分のパンツを見せているオバサン(実は男かもしれない)」

とかのことだ。前者のおっさんは遠くから見れば女子高生で、セーラー服に、やたらと短いスカート(素足を見せている)で、ルーズソックスだった。ルーズソックスって、いつの時代だよ・・・。そして、異様に綺麗な素足。脱毛でもしているのだろうか。

後者のパンツ見せるオバサンは、まるで麻薬かシンナーでもやってるかのような目つきだった。

なぜ彼らのような人間が存在するのか疑問なのだが、一種の露出狂というやつだろうか。僕は他人の趣味までとやかく言えないが、女子高生の格好がしたければ、同じ女装の趣味を持った仲間と自分の部屋でこっそりと女子高生の姿を楽しめば良いだろう。自分のパンツが見せたければ、風俗関係で働けばよいまでのことだ。どちらの格好も、一般人が見て気持ち悪くないわけがない。

僕は仕事で疲れて帰宅している途中で、こういった人間を見かけると、もう殺してやりたい衝動に駆られるわけだが、なぜこういう人間が発生するのだろうか。そのメカニズムを解説している人がいれば、ぜひ話を聞いてみたい。また、彼らは普段の仕事は何?そもそもちゃんと生活できているのか…。


こうしたキチガイとは、二度と遭遇したくないが、その歩んできた人生には、若干興味があるな

2016年8月22日月曜日

友人と借金とその彼女と・・・

この「借金は身を滅ぼす」を読んで、なぜか久しぶりに学生時代の友人のことを思い出した。



彼と出会ったのは大学2年生の後半。本格的に始まった「ゼミ」が一緒になったのがきっかけだ。背も高く、男前で、性格が優しくて、男女問わず誰からも好かれる好青年だった。彼とはゼミが始まってすぐに仲良くなり、大学近くで下宿していることもあって、よく泊まらせてもらったり、一緒に飲みに行ったり、とにかくいい友人関係が続いた。

ある日、彼の家に遊びに行った際、英会話教材が山積みにされているのが見えた。


「英語勉強しているの?」

「いや、今は全然勉強していないんだけどね。。。 欲しかったらあげるよ」

しかし、かなりの量のテキストとCDだったので、詳しく聞いてみたら、なんと訪問販売で購入したのだそうだ。

 いくらかかったのか聞いてみたら、100万円!

 100万円と言えば社会人になった今でも高額な金額だが、学生にとっては一年間バイトしても稼げないような額だ。分割払いで契約したのだという。

他に部屋には変な本(宗教関係?)もあって、これは何か聞いたらやはり訪問販売で買わされたのだとか。もう敢えて、値段は聞かなかった。


■ □ ■ □ ■


それから半年程経ったある日の授業。まだ就職活動も本格化していない時期にスーツに身を包む彼と出会った。

話を聞くと、バイトで着なければならないのだと言う。

そのバイトは学習教材の訪問販売で、斡旋先は100万円の教材を購入させられた会社・・・。とことん付け入られているような気がして不憫に思った僕は、何人かゼミの友人と組んで、無理矢理バイトを辞めさせて、更に、親にも事情を話させて、その教材会社と縁を切るよう説得した。


そのアルバイトトラブルが解決した彼は、次は塾講師のアルバイトを始めて、毎日が楽しいと話していた。当時、僕も同じ塾講師のバイトをしている者として嬉しかった。更に、めでたいことに年下の彼女もできたということで、少々羨ましさを感じつつも、彼を祝福した。


それから、数ヵ月後、再び彼の部屋に遊びに行ったとき、今度は消費者金融の案内状みたいなものが置いてあった。

一応、これは何かと聞いたら、毎月の交際費が高くて、バイト代だけではまかなえず、借金をしようと考えている。そのせいで、リクルート用のスーツも買えないと嘆いていた。

交際費とは、もちろん「彼女」との交際費である。

話を聞くと、彼女はバイト先の塾の生徒から紹介してもらった「高校生」で、とにかくお金がかかるのだ、と。食事代は当然ながら、交通費(タクシー)も彼持ちで、更に「親が携帯を持つのを許してくれない」ということで、彼が彼女の携帯を買って、その携帯代も全て彼持ちという強烈な搾取のされ方だった。

それは、彼女と付き合い方の話をした方がいいのではないかと言ったら、実は彼女は何人も彼氏がいるのだと。そして、他の彼氏に負けないように、プレゼントやら何やらをしているのだと言われた。

彼氏の中には社会人もいて、キャッシュカードを彼女に渡している猛者までいると言っていた。

確かに、携帯の写真で見た彼女はアイドル級のとてつもない美人だったが、普通、そこまでするか・・・。というか、複数の彼氏の存在を宣言した上で、カネの貢ぐ額を競争させる彼女は、正に「悪女」だと思った。


数日後、再び僕はゼミの友人と組んで、無理矢理彼女と別れさせた。

彼女専用の携帯も解約させて(月に3万円も携帯代がかかっていた)、変なキャッシュカードも解約させた(まだ使っていなかった)。


その後、彼は大手金融機関に内定して、今は元気に働いている・・・のかと思ったら、既に退職して、今は地元の田舎でのんびり働いているらしい。来月には年上の女性と結婚するのだそうだ。


まぁ、勝手にバイト辞めさしたり、彼女と別れさせたり、やりすぎ感は否めないが・・・。

彼に幸あれ。

2016年8月21日日曜日

リオオリンピック、バドミントンを振り返って

リオデジャネイロ・オリンピックのバドミントンの全種目が終了した。感動あり、涙あり、思っていた以上に楽しませてくれたオリンピックだったが、その内容を振り返ってみたい。

男子シングルス

日本の男子シングルス代表は、前回のロンドン五輪に引き続き、佐々木翔(トナミ運輸)が出場。桃田賢斗の違法カジノ問題で繰り上がり出場になったことはよく知られていることだが、それに恥じない、立派なプレーを見せてくれた。予選リーグ初戦でペトル・コウカル(30=チェコ)を2-1で下し白星スタートをきったものの、2戦目のラジフ・オーセフ(英国)には歯が立たなかった。ファンとして贔屓目に見ても、ラジフ・オーセフ戦の佐々木翔には身体の動きにキレがなかった。かつて、全日本総合を制した時のフットワークや破壊力あるスマッシュは、見ることができなかった。それでも、最後まで諦めない、ひたむきな、泥臭いプレーは健在だった。

所詮は桃田賢斗の代役、代役ごときではやはり勝てない、そう言い放つ外野は多かったが、日本最強を決める全日本総合選手権で佐々木翔は2014年に優勝、2015年は準優勝している。日本代表としてオリンピックに出場して、一体何の問題があるのか。問題があるなら、佐々木翔を超えることができない、日本バドミントン界の若手選手たちにあるのであろう。

話題がそれたが、かくして佐々木翔のリオオリンピックは決勝トーナメントに進むことなく終了した。

「翔さん、本当にお疲れ様でした」

かつて、バドミントンで上を目指した男子の一人として、他の人より少しだけ長い間日本のバドミントンを見てきた人間として、そう言いたい。

報道によると、これをもって選手としては引退し、古巣である北都銀行のコーチに就任することになったようだ。個人的には、今後は旧友佐藤翔治(現日本代表女子コーチ)と一緒に、五輪でメダルを取れる日本選手の育成に尽力してもらいたいところだが、ひとまず長かった現役生活の終わりにお疲れ様でしたとお伝えしたい。



さて、もう一つ楽しみにしていたのが、優勝争い。まず残念だったのが、中国の林丹(32)とマレーシアのリー・チョンウェイ(33)が準決勝で衝突したことだ。おそらく世界中のバドミントンファンの9割はこの二人は決勝まで当たらないでほしいと思っていたはずで、事実上の決勝戦といっても過言ではないカードが準決勝で実現してしまった。

結果は、マレーシアのリー・チョンウェイがセットカウント2-1で雪辱。ここにきて、ついに大舞台でリー・チョンウェイが宿敵林丹を破ったのだ。その喜びがいかに大きかったか、想像に難しくはない。

そして決勝戦、勝ち上がってきたのは、林丹の後継者、諶龍(中国)。この勢いでリー・チョンウェイが優勝するのかと思っていたが、諶龍の集中力は高かった。(どうでも良いが、日本のアナウンサーは諶龍を「シンリュウ」と連呼していたが、「チェンロン」じゃないのか)

諶龍という選手は負けるときは格下相手にもあっさり負ける割に、集中すると機械のようなミスのないプレーをする選手で、今回は良いところが出たようだ。林丹を破ったリー・チェンウェイに1セットも取られることなく、金メダルを決めた。リー・チェンウェイは、前日の林丹戦で全部を出してしまったのかもしれない。いずれにせよ、遂に天才リー・チェンウェイは、金メダルを取ることはできなかった(これでオリンピック3大会連続銀メダル)。

その一方、銅メダルを巡る3位決定戦では、ビクター・アクセルセン(デンマーク)と林丹(中国)が対決。こちらも若い力であるビクター・アクセルセン(23)が林丹(32)をフルセットの上、撃破して銅メダルを手にした。

僕の予想では、やはり林丹が優勝するのだろうと思っていただけに、この結果には驚いた。それとともに、林丹とリー・チョンウェイの2強時代の終わりを見てしまった。今後は諶龍(中国)を中心にビクター・アクセルセンらデンマークの選手が世界のバドミントンを盛り上げていくのであろう。寂しい気もするが、絶対的強者不在となったこれからの世界のバドミントンがますます楽しみである。もちろん、佐々木翔の抜けた日本バドミントン選手も絡んでいくのであろうが、これについては、後日時間があれば書いてみたい。

(男子シングルス以外はあまり思い入れがないので、以降はあっさりです。)

女子シングルス

一番の見どころは、やはり決勝トーナメント準々決勝で日本の奥原希望(日本ユニシス)と山口茜(再春館製薬所)がガチンコで激突したことであろう。

以前から山口茜は奥原希望を苦手にしているようなところがあり、今回もやはり奥原に勝てなかった。奥原戦、1セット目は取ったものの、残りの2,3セットで逆転されてしまい、ベスト8に終わった。山口は予選リーグで優勝候補の一角であるラチャノック・インタノン(タイ)を倒しており、勢いはあっただけに、本当に残念だった。

一方、準決勝に進んだ奥原はインドのシンデュ・P.V.とは互角の試合をしていたものの、まさか2セット目で11連続ポイントを許してしまい敗退、3位決定の相手となった李雪芮(中国)が棄権したため、銅メダルとなった。

なお、優勝して金メダルを手にしたのは世界選手権優勝者のキャロリーナ・マリン(スペイン)。やはり、世界選手権の女王は強かった。

日本の奥原希望も山口茜も若いので、今後もこの二人が中心となり日本の女子バドミントン界を引っ張っていくのであろう。世界3位と8位の選手が国内にいるということは、国内で勝てれば世界で通用するということ。若い選手もこの二人を目標に頑張ってほしい。そして、4年後の東京五輪では日本人同士が決勝で当たること期待して…。

男子ダブルス

男子ダブルスは日本ユニシスの早川賢一と遠藤大由は、予選リーグで世界ランク2位、今大会の優勝候補の一角であるセティアワン・アッサン(インドネシア)から大金星を奪う活躍を見せるものの、決勝トーナメントでは早川がぎっくり腰で腰を痛めたため、満足できる動きができず、ベスト8で敗退となった。

試合後の早川のインタビューを見ていると、本当に悔しさが伝わってきて、こちらも泣きそうになった。アスリートは何かしらケガを抱えているのが常ではあるものの、早川が万全であれば違う結果が見えていたのかもしれない。本当に悔しい結果だった。とは言え、優勝候補の一角を倒しての世界ベスト8は称賛に値する結果であり、日本最強のダブルスとして立派に役目を果たしたといえるであろう。二人ともお疲れ様でした。

女子ダブルス

今回のオリンピックのバドミントンで、日本人として最も金メダルを期待されて臨んだのが、このタカマツこと髙橋礼華・松友美佐紀(日本ユニシス)ペア。世界ランク1位でもあり、実力通り順当にいけば金メダルだったが、その期待を裏切ることなく、日本バドミントンとして初の金メダルを手にした。よく知らない人には、前回のロンドン五輪銀メダルの藤井・垣岩ペアが銀メダルだったので、金メダルが当然のように映るかもしれないが、前大会は例の「無気力試合」が原因で有力候補が勝手に消滅したため、運も味方しての銀メダルだったのに対して、今回はそういったラッキー要素一切なしの金メダル、さすがとしか言いようがない。彼女らは日本バドミントンの歴史に名前を刻んだのだ。

デンマークのK.リターユールとC.ペデルセンとの決勝戦では1-1で迎えた3セット目、16-19と追い詰められてからの5連続ポイントで逆転優勝。見ていて、ちょっとダメかなと思ってしまったのは僕だけではないはずだ。しかし、彼女らは全く諦めていなかった。最後は鳥肌ものである。

その勝ちへの執念が、歴史を創ったのだ。本当におめでとうございます。

そして、日本バドミントン協会の関係者の皆様、悲願のオリンピック金メダル、おめでとうございます。


松友美佐紀選手
松友美佐紀選手


混合ダブルス

実は今回のリオオリンピックで一番頑張ったのが、この混合ダブルスの数野健太・栗原文音ペア(日本ユニシス)だった。世界ランキングではオリンピック出場がギリギリだったにもかかわらず、予選リーグで中国の劉成・包宜鑫の世界選手権銀メダルのペアから白星を奪い、決勝トーナメントへ進出。決勝トーナメントでは初戦で世界王者にストレートで敗れたが、堂々の世界ベスト8.ここでも日本のバドミントンを知らしめてくれた。

ちなみに、栗原文音選手は、中国のネットで人気が出ているらしい。日本でも人気が出てほしいものだ。

栗原文音選手
栗原文音選手

というわけで、バドミントンのオリンピックが終了した。本当に日本の選手の皆さん、お疲れ様でした。そして、言い古された言葉ですが、感動をありがとう。


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