2010年4月23日金曜日

スラムダンク

前回紹介した「リアル」があまりに面白かったため、井上氏の原点である「スラムダンク」を読んでみた。今月の頭からこつこつ読んで、昨日読み終わった。

序盤はスポーツ漫画というよりギャグ漫画の要素が強くて、西森博之氏の「今日から俺は」の三橋がバスケを始めたような感じだったが、三井がバスケ部に戻った頃から熱いスポーツ漫画になった。絵柄も徐々に洗練されていき、最終巻では今の「リアル」に近いタッチの絵柄となっている。

ウィキペディアによると1億冊も売れたくらいの本なので、見所は腐るほどあるだろうが、僕が一番印象に残ったのは、安西先生の存在だ。普段は動かず、時々ポツリと刺さるような名言(「あきらめたら、そこで試合終了だよ」等)を言う監督で、主人公たちが絶対の信頼を置いている人物だ。中学・高校時代、練習が厳しい運動部に所属していた人にとって、部活の顧問の先生の存在は大きい。彼らが学校を卒業した後に学校に行った場合、真っ先に挨拶に行くのは担任でも学年主任でもなく、部活の顧問の先生だ。僕も一応学生時代は部活動(スポーツ)に勤しんでいたわけだが、担任の先生は名前すら忘れてしまったものの、顧問の先生とは未だに交流がある。

というわけで、筆者の井上氏が書きたかったこと一つに、スポーツ活動を通じた師との交流があったのではないかと僕は勝手に想像している。

シゴキや根性論など何かと悪者にされる体育会の世界だが、こういうよい所もあるのだ(大抵は終ってみないとその良さは分からないものなのだが・・・)。

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