2010年4月25日日曜日

独立役員に求められる役割?

先日、独立役員制度について書いてみた()が、少々状況が変ってきたので、頭の整理のために改めてまとめておきたい。

実務担当者以外は知らない(というか知らなくていい)と思うが、バブル経済崩壊後の大企業における不祥事の多発により始まったコーポレート・ガバナンス論の延長として、昨年末に「独立役員」の設置が全上場企業に義務付けられることとなった。この制度が定められた当初は、「社外役員が本来的に果たすべき役割を超えた責任や義務の負担を求めるものではない」という説明が東証(の)より行われていたが、独立役員届出書の提出期限日である3月31日に「独立役員に期待される役割」という解説が発表されたのだ()。これによると、独立役員は「一般株主の利益保護を踏まえた行動をとることが期待されている」と明記されている。具体的には、経営者と一般株主との間の利害の相違が顕在化する局面(MBOや第三者割当増資など)において、必要な問題点等を指摘すること等であり、こうした「積極的な役割」が独立役員に求められると。
提出期限日にこうした「役割」を公表するのは、後だしじゃんけんというか、あまり考えずに走り出している感が否めない。普通は順序が逆だろう。
というのも、今回の独立役員の届出に際しては、東証の定める「一般株主と利益相反の生じるおそれがあると判断する場合の判断基準」に該当しないから届出たという会社が大半だと思うからだ。

今後は上記の通り「積極的な役割」が求められていることに留意する必要がありそうだ。

2010年4月23日金曜日

スラムダンク

前回紹介した「リアル」があまりに面白かったため、井上氏の原点である「スラムダンク」を読んでみた。今月の頭からこつこつ読んで、昨日読み終わった。

序盤はスポーツ漫画というよりギャグ漫画の要素が強くて、西森博之氏の「今日から俺は」の三橋がバスケを始めたような感じだったが、三井がバスケ部に戻った頃から熱いスポーツ漫画になった。絵柄も徐々に洗練されていき、最終巻では今の「リアル」に近いタッチの絵柄となっている。

ウィキペディアによると1億冊も売れたくらいの本なので、見所は腐るほどあるだろうが、僕が一番印象に残ったのは、安西先生の存在だ。普段は動かず、時々ポツリと刺さるような名言(「あきらめたら、そこで試合終了だよ」等)を言う監督で、主人公たちが絶対の信頼を置いている人物だ。中学・高校時代、練習が厳しい運動部に所属していた人にとって、部活の顧問の先生の存在は大きい。彼らが学校を卒業した後に学校に行った場合、真っ先に挨拶に行くのは担任でも学年主任でもなく、部活の顧問の先生だ。僕も一応学生時代は部活動(スポーツ)に勤しんでいたわけだが、担任の先生は名前すら忘れてしまったものの、顧問の先生とは未だに交流がある。

というわけで、筆者の井上氏が書きたかったこと一つに、スポーツ活動を通じた師との交流があったのではないかと僕は勝手に想像している。

シゴキや根性論など何かと悪者にされる体育会の世界だが、こういうよい所もあるのだ(大抵は終ってみないとその良さは分からないものなのだが・・・)。

2010年4月11日日曜日

リアル

リアル 9 (ヤングジャンプコミックス)
リアル 9 (ヤングジャンプコミックス)

久しぶりに漫画にハマったので紹介しておきたい。僕が社会人になってから面白いと紹介した漫画「皇国の守護者」「キングダム」とは全く系統が違う漫画で、作者はスラムダンクで有名な井上雄彦氏。最初は車椅子バスケの漫画なのかと思ったが、中心は車椅子バスケではなく、あくまで人間と障害。障害を負った者と負わせてしまった者の人間ストーリーだ。

この漫画では主人公が3人出てくる。病気で片足を切断した戸川清春、交通事故で下半身不随になった高橋久信、自分が起こした事故で女性を下半身不随にしてしまった野宮朋美…。この3人は経歴も考え方も全然違うのだが、唯一共通しているのは「バスケットボール」だ。

人間の心理描写が絶妙で、一気に引き込まれてしまうのは、さすが井上氏といったところ。自分もある日二度と両足で立てないことになったらどうするのか、ということを「リアル」に考えさせられてしまう。漫画の主人公たちも決してポジティブに障害に立ち向かってはいない。今までと全く違う人生、悩み苦しみ、時には自殺未遂まで起こすが、それでも周りの人間に支えられながら自分自身を受け入れていく。

現在は9巻まで出ており、僕は一気に全巻読破してしまった。そして9巻の終り方も次を期待させる終わり方で、本当に上手く構成していると感心してしまった。老若男女問わず万人に読んでみてもらいたい作品だ。

2010年4月10日土曜日

TOEIC800点を突破

3月に受験したTOEIC公式テストの結果が今日返ってきていた。


score 820(L430 R390)


ついに、800点の大台を突破した!ちょっとマグレに近いが、それでもこの結果は正直うれしい。これまで地味に取り組んできた英語勉強の成果が出てきたような気がする。

しかし、800点を超えて初めてわかったが、このスコアの保持者でも英語が「話せる」とは限らないということだ。少なくとも僕は今でも会話は全く駄目。先月末からネイティブとの会話クラスを受講しているが、全く会話にならん。
ただ、海外のニュースを聞いていても、ニュースキャスターやオバマの演説等は字幕なしでもだいたいわかるようになってきた。英語の雑誌も、簡単な記事であれば読むのは苦痛ではなくなってきた(金融専門誌とかは無理)。実力がついたなーと実感できるのは、こんなとこかな。

英検準1級も取っているし、英語はこの程度にして、もう一つ専門性を高める勉強を開始しようかと考えている。が、何をするのかはまだ未定。英語も法務も僕の100歩くらい先を行っているカムカムさんに相談してみるかな・・・。